全国鯨フォーラムに参加しました【後編】

みなさんこんにちは。

少し間があいてしまいましたが、今回は鯨フォーラム2日目に行われたエクスカーションの模様についてお伝えしたいと思います。

エクスカーションでは牡鹿半島の先端部にある沿岸小型捕鯨の基地港、鮎川地区を訪れました。まずは捕鯨会社「鮎川捕鯨」へ伺い、鯨解体場を見学。施設には実際に解体に使われる道具がずらりと並んでいました。大画面に映された解体の映像では、従業員の方たちの手によって大きなクジラがあっという間に部位ごとに切り分けられていきます。鯨肉の流通の裏には熟練の技があるんだなと感動です!

続いては震災で奇跡的に流出を免れ復興のシンボルとなっている陸上展示船「捕鯨船 第16利丸」の見学へ。船をバックに勇壮な牡鹿銀輪太鼓の演奏を聞いた後は、いよいよ第16利丸に乗船です。捕鯨砲が取り付けられた船首からは鮎川港が一望できました。この「第16利丸」は、昭和33年に大洋漁業(今のマルハニチロ)が所有する捕鯨船団の指揮船として投入されており、当時は最新鋭の大型高速捕鯨船だったとのこと。初代砲手は日本一の名砲手と言われており、成績は常に優秀で捕鯨船乗りのあこがれの船として語り継がれているそうです。

最後はホエールタウンおしかの中にある「おしかホエールランド」へ。館内に入ると大きなマッコウクジラの骨格標本が出迎えてくれます。昭和59年に小笠原諸島沖で捕獲された個体で、その体長はなんと16.9メートル!迫力満点です。

その傍には貴重なコククジラの骨格標本も展示されています。ホエールタウンがある牡鹿半島の捕鯨は100年以上の歴史を持っており、その中でも鮎川地区は捕鯨産業の中心を担う日本最大規模の捕鯨地域だったとのこと。館内には捕鯨で賑わう鮎川の写真や映像、そしてクジラの捕獲や解体に使われていた鋸や包丁など道具も展示されており、鯨の生態とともに鮎川の鯨文化について知ることが出来ました。

近代捕鯨100年の伝統をもつ石巻市で行われた今回の鯨フォーラム。受け継がれる捕鯨の歴史や鯨文化を感じながら、鯨に縁のある市町村の方や、鯨肉加工品を扱う商店や飲食店の方など、様々な方が抱く鯨への思いを共有することができた鯨づくしの2日間となりました。

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